こんにちは、毒舌旅です。
今回は自分の初海外となるオーストラリアでアルバイトを3回連続クビになった時のお話を書きます。
ちなみに、3回ともオーストラリアのアデレードにある日本食レストラン(全て異なるレストラン)で、
それぞれ、①3週間 ②2週間 ③5ケ月 でクビになりました。
その詳細を以下に、書いていきます。
焼き鳥屋【TAISHO】の話
1回目のクビは、焼き鳥屋のTAISHOというお店です。(2024年現在はすでに廃店)
中国系オーストラリア人の夫婦が経営している焼き鳥メインの小さなお店で、従業員は自分のようなアルバイトを含め計7名で切り盛りしていました。
(当時の写真は無いですが、こんな感じのこじんまりした店↓)
経営者の夫婦は気さくな良い人で、積極的にコミュニケーションしてくれ、賄いも奮発してたくさん作ってくれたりしました。
そんなお店で【キッチンヘルプ】として入ったんですが、、全く使いものになりませんでした。
(そんな良い人たちにクビにされるのだから、よっぽど自分の仕事が酷かったんでしょう)
具体的に何がダメだったのかを言うと、まず、どの焼き鳥に、どの調味料をかける、そしてその調味料がどこにある、という単純なことを3週間経っても一向に覚えられませんでした。
自分も7日くらい経ってからようやく危機感を覚え(まあ、その時点でダメだが)メモを家に帰って見返したりするんですが、自分は興味がないことは一切頭に入ってこない気質らしく、覚えた!と思っても次の日には気持ちの良いくらいスッキリ忘れてしまいます。
なので、注文が入るたびに、アレはどこだっけか?コレはどこだっけか?とガチャガチャ探し出し、その度に僕のせいで“焼き”の業務は止まってしまうのです。
当然、店側でもこんなヤツをいつまでも置いておくワケにはいかず、ある日勤務後に呼び出され、
「KEISUKE、お前は悪いヤツではない。英語も全く問題ないし、性格的にもウチに合う。でもな、、醤油やみりんの位置が覚えられないのは食べ物屋として大きな問題なんだ。。だから、、分かるな?決して嫌いなワケではないんだぞ」
と、こちらを傷つけないよう配慮された優しい言葉でクビ宣言を受けたのです。
海外で初めて経験するクビでした。今では笑い話ですが、当時は結構ショックでした。
寿司屋【Cherry Blossom】の話
さて、キッチン仕事はダメなことが分かったので、次はウェイター系のバイトにしました。
そこで見つけたのが、アデレード郊外のグレネルグビーチ沿いにあるCherry Blossomという寿司屋さんです。
(2024年現在はすでに廃店。アデレード市内のCherry Blossom sushi barとは全く別物です)
キッチンがダメならウェイターでと復活を期しての挑戦でしたが、前回よりもダメでわずか2週間でクビになりました。
今回は、初日からメニューを持ち帰り、せっせと寿司やドリンク名を暗記したまでは良かったのですが、それよりも何よりもウェイターとしての動きが全く覚えられませんでした。
①お客さんが来店する
②席まで案内する
③お客さんの左から入ってメニューを中央に置く
④左にコップを置き、水を注ぐ
⑤右にナプキンと割り箸を置く
⑥その右隣に醤油の小皿を置く
⑦ワサビが必要か確認する
⑧必要であれば別の小皿にわさびを盛り、醤油皿の右に置く
という一連の流れが上手く覚えられなかったのです。
というか、頭では流れを覚えていても、実際にお客さんが来るとその①〜⑧の順番を間違えて、メニューより先に水を出してしまったり、水より先に割り箸を出してしまったりして、その度に店主に注意されました。
(その店はオーストラリアでは珍しく細かい接客ルールがあった)
ただし、言わせてもらえば、この店は何をそんなに1つ1つの動作をこうも細かくルールづけするのか甚だ疑問でした。
完成形さえ頭にピクチャライズできていれば、その過程についてはある程度自由にやらせてくれればいいのに、《右から入る》とか《左から置く》とかくだらないルールが多すぎて、それにばかりに気を取られ、肝心なオーダー内容を忘れたりします。(まあ、忘れるのは自分が悪いのだが)
また、前回の焼き鳥屋とは異なり、余った寿司もスタッフには一切配らず、店主が自分だけ全て持って帰ってしまうドケチな店だったので、クビを言われた時は、悔しさもあって
(まあ、こんな従業員を大切にしない店は、今は良くても早晩倒産の憂き目をみるだろうな、ザマみやがれ!)
と心の中でほき捨てましたが、その後本当に倒産しました。
回転寿司【スシ○○○○】の話
最後は、アデレードでは有名なスシ○○○○という回転寿司屋さんです。
完全に日本クオリティの回転寿司で、ネタも新鮮でおいしいので、かなり人気のお店です。
(ここは2024年現在でも営業しているので名前は伏せますが、アデレードに住んでいる人ならすぐ分かると思います)
過去の経験から、キッチンもウェイターもダメだったので、バスボーイ(皿洗い)として入りました。
ここは、自分のオーストラリア職歴の中では最長で、5ケ月間も仕事が続きましたが、最後は結局クビになりました。
クビになった日のことは鮮明に覚えています。
ある日の夜シフトで、とても忙しい日があり、自分としてはいつも以上のスピードでお客さんのテーブルを周り、皿を回収し、裏のキッチンでせっせと洗っていました。
すでに働き始めて5ケ月近く経っており、慣れてきていたせいもあって《この忙しい夜に、我ながらなかなかの手さばき》と心中で自画自賛しながら皿を洗っていると、突然、鬼の形相をした店長がキッチンへ入ってきました。
そして開口一番「お前、仕事遅いんだよ!」とドヤされました。
自分の中ではかなりのスピード感で仕事をしているつもりだったので、あまりのことに驚いて立ちつくしていると、
「みんなお前が遅いって言ってるぞ!」と言葉を重ねてきました。
ここで、ショックからさめ、いきなりドヤされたことにも腹が立ってきた自分は「いや、遅くないです。むしろ他のバスボーイより早いでしょう」と言い返しました。
その後、店長と自分との間で、「遅い」「遅くない」「遅い」「遅くない」という水掛け論が始まりました。
最終的に、「そんなに言うんだったら、今店長の目の前で皿洗うんで、その目で早いか遅いか判断してください。遅ければクビにしてもらって結構です」
という僕の提案に店長が乗る形となり、即席の皿洗いテストが始まりました(営業中なのに)
さっそくテスト開始。僕はありったけのスピードで1分間皿を洗いました。人生でこんなに皿洗いを一生懸命やったことはありません。猛然と次から次へと皿を洗っていきます。
で、1分後、自信満々に振り返ると、店長がひとこと
「うん、やっぱり遅いじゃん」
そして、店長自身が皿洗いの見本を見せてくれました。
、、、ぱしゃーん!しゅるしゅる!ふきふき、ぴかーん!、、、
うん、正直、自分より早いです。なんか洗剤の使い方とか何から何まで、僕と違うんですよね。
で、ようやく気づきました。(あ、自分が遅かったんだ)と。
遅ばせながら自分の実力に気づいた自分は、宣言通り店を辞めました。
今振り返って
ということで、以上がオーストラリアで3回連続クビになった顛末です。今から15年くらい前なので、まだ自分が25-6歳の若い時です。
いやーダメダメですね笑
無責任すぎる。それに仕事の評価を全然、客観視できてないあたり、ひよっこ感が漂います。
あれから15年、オーストラリアから出たあと、自分はアメリカや中国で就職し、クビやケンカ別れなどの苦い経験を繰り返しながら、最終的にマレーシアにたどり着き、医療通訳の仕事をしています。
人の命にも関わる仕事なので、現在は昔のような無茶はしていませんが、今があるのも、このオーストラリアから始まったクビ歴の積み上げのおかげです。(うん、たぶん)
なので、今はそれらの経験に感謝している次第です。
、、何が言いたいか、自分でもよくわからなくなってきたので今日はこの辺にします。
失礼!